原神
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つなぎとめたいから汚した(※R18)
アルハイゼンの舌に、口の中を探られるのが好きだった。濡れた粘膜の隅々まで、彼の舌先が触れていく。ただそれだけで、手指から力が抜けていくほどに気持ちよかった。 …
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幸せになれたらいいのにね(※R18)
「君は痛いのが好きなのか」 そう尋ねられたとき、その言葉の意味をすぐには理解できなかった。蒸し暑い夜で、ベッドの上で絡ませた手足は、直前の行為のせいで火照って…
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タル鍾(原神)
「これ、何の音?」 タルタリヤがそう言った。テーブルの対面に座る鍾離がそれに答える。 「弦楽団の演奏だろう。今日あたり、璃月港に寄ると聞いていた」 「へええ、…
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タル鍾(原神)
「寒いね」 公子殿が言う。それをどこか遠く、水槽越しの音のように聞いていた。 「雪は好きだけど、スネージナヤの雪とは違うんだもんな。あっちの方が少し乾いてる。…
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喪服
つい先日、稲妻で有名な反物屋の主人が亡くなった。 まだ中年と呼んでもいい歳だったので、死ぬには早過ぎるほどだったが、普段の酒浸りの不摂生を知っている者からす…
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銀糸
※モブ若のような描写があります 日が落ちて、段々と周囲が薄青く染まっていく時間帯。 ぽつぽつと酒場の明かりが目立ち始めたのを見て、今日はどこで飲もうかと考え…
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庭園
紫陽花の咲く庭園を、彼と散策した日のことを覚えている。 いかにも梅雨時らしい天気だった。雨こそ降っていなかったものの、湿度が高く、服の内側で肌がじんわりと蒸…
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勘違いしてしまうから(※R18)
甘酸っぱい汗の匂いが、寝所の中に充満している。 情事の後、こんな風にしてトーマに抱かれて眠るのを綾人は好んでいた。普段は公務で忙しく、顔も合わせない日々が続…
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ほだされていく(※R18)
綾人にとってのトーマは、他の人間たちとは明らかに違う、唯一の存在だった。 肉親である綾華を除いてただ一人、心からの信頼を寄せている相手だと言えばその特別さも…
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犬には餌をあげましょう(※R18)
「神里様は優秀な忠犬を飼われているようで、愚鈍な部下ばかり持つ私としては羨ましい限りです」 とある料理屋の一室で、脂ぎった顔の男がニヤつきながら円卓越しにそう…