菜乃と貌鳥
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みんなあたまがおかしいようです(4/4)
「へえ。校長室ってこうなってるんですね。あれ、あの金ピカの球みたいなやつはなんですか? サッカー部が県大会まで行った時のもの? 強いんですねうちの高校。初めて知…
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みんなあたまがおかしいようです(3/4)
私は言い訳を考えようとしている時の癖で──周囲のものをぼんやりと捉えようとした。 教室の壁に備え付けられた、放送用のスピーカー。ぷつぷつと穴が開いていて、そ…
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みんなあたまがおかしいようです(2/4)
「話を戻しますけど」 私はそう言った。本当は戻したくなんてなかったけど、そうでもしないとこのお喋りがいつまでも終わりそうになかったから。 そもそもとして、彼…
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みんなあたまがおかしいそうです(1/4)
内履きの下で、ざり、と何かが擦れ合う音がした。床一面に広がっている、砂埃のせいだろう。快いとは言えない感触だった。胸がざわめく。砂埃のせいではなく、これから起…