秋せつらは、メフィスト病院のとある一角に忍び込んでいた。ここの院長がまた、悪趣味なダミー作りに精を出していないかと偵察に来たのだ。 奥へ進んでいくうちに、見…
せつらは大きな紙袋を持って、メフィスト病院を訪れた。 受付の前を横切って、院長室を通り過ぎ、迷いなく向かった先は、とある病室だった。 スライド式の白いドア…
目を覚ました時、せつらは霧の中で立ち尽くしていた。 乳白色の、濃い霧である。それがせつらを囲んでいるのだ。 二メートル先さえ見えず、天を仰いでも、空も天井…