フィガ晶♂
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光の当たるところにいてね
夏が近いせいだろうか。ずいぶんと日差しの強い日だった。 日陰とそうでない場所の明暗がはっきりとしていて、そのコントラストに頭がくらくらしそうになる。気分転換に…
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Twitterまとめ(フィガ晶♂)
※ツイッターで呟いたネタまとめ 順序不同 フィ、晶くんの瞳が、他のまほと比べて暗い色(黒)をしているせいで瞳孔の動きが分かりづらいのをもどかしく思ってて欲しいな…
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フィガ晶♂(魔法使いの約束)
「どうしてこの仕事に就こうと思ったんですか?」 それを聞いて、向かいに座っていたフィガロが、不思議そうに目を瞬かせた。晶は言葉が足りなかっただろうかと思い「ただ…
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フィガ晶♂(魔法使いの約束)
「ここが賢者様の家?」 そんな声と共に、少しも汚れていない靴下を履いた足先が、ふわりとフローリングに降り立つのを晶は見ていた。あっちの世界に居た時と同じように、…
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フィガ晶♂(魔法使いの約束)
この人の核に触れることができた、と晶が思えた瞬間が一度だけあった。 それはサークルの新入生歓迎会でのことだ。晶の通っている大学近くには大きな公園があり、時期も…
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2と1のろうそく
深夜二時。 家族に気づかれないよう、家を出るのに苦労した。 玄関の扉を閉めた瞬間、軋んだ音が僅かに響いて、両親が起きだしやしないかとしばらく扉の前でビクビクして…
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飼育という名の愛情表現について
フィガロって、俺を飼育したいと思ってるんですか? そんな風に問われたことをフィガロは不意に思い出した。それが見当違いな指摘なのか、それともその通りなのか。自…
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砕け散り、風に吹かれる花みたいにして
冬の昼間だった。空は綺麗に晴れていて、少し乾燥した空気には雪の匂いが含まれていた。 中央の市場はずいぶん賑わっていた。以前ミスラたちと訪れた冬のマーケットほ…
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沈殿と浮上
「なにか欲しいものはある?」 男にそう聞かれて、ほんの一瞬考えた後に「お風呂に入りたいです」と晶は答えた。 「おふろ?」 「はい、昨日からずっとシャワーも浴び…
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神さまみたいなつくりの男
午後の講義が終わって、学生たちが次々席を立っては帰り支度をしている。そんな中で、晶は席に着いたまま、ため息をついて大きく伸びをした。今日はバイトも無い。このま…