魔法使いの約束
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取るに足らない寓話
僕のおうちは、他のみんなよりも少し遠いところにあるから、いつも帰り道の途中でお友達とお別れする。何度も振り返ってはバイバイして、お友達が豆粒みたいな大きさになっ…
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化けの皮
分厚い雲に覆われた薄暗いある日のこと、「魔物を退治して欲しい」という依頼のために南の国へやって来た賢者は、森の出入り口付近を一人でぶらついていた。魔物が住んでい…
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しかくがいっぱい
ミスラは賢者に手渡された紙を、ひどく奇妙なものを見るようにしげしげと眺めた。その様子を見て、賢者はやや気恥ずかしさを覚える。ミスラが手にしている紙には、ある単語…
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麻痺したような心中で
桜吹雪とは、こういった景色を指すのだろうか。 三月の透き通った青空の下、人気の無い校庭を歩きながら晶はそう思った。桜の花びらが風に吹かれて舞い上がり、校庭の隅々…
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ミス晶♂(魔法使いの約束)
グランヴェル城の上で輪になって飛んでいる最中、ムルが列を乱して城へ下りようとした時、開催式の準備をした人間たちはともかく、他の魔法使いたちは皆いつものことだと平…
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ミス晶♂(魔法使いの約束)
「あの役者さん、ミスラと同じくらい綺麗でしたね」 賢者がそう口にしたのは、魔法使い達と共に舞台を鑑賞した後のことだった。賢者にとってその言葉は、特別な意図や他意…
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墜落
晶は教材を胸に抱いて、人気のない廊下を歩いていた。窓から差し込む夕陽で、廊下の隅々まで赤く染まっている。 赤々と燃える落日は、見ているだけでどこか感傷的な気分に…
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飼育という名の愛情表現について
フィガロって、俺を飼育したいと思ってるんですか? そんな風に問われたことをフィガロは不意に思い出した。それが見当違いな指摘なのか、それともその通りなのか。自…
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獣の倫理(※R18)
※晶くんの幻覚を作ってセックスするミ/暴力的な行為あり/自分は晶くんに愛されてると確信してるミ の要素ありです 昼食を終えたミスラは、自室へ戻ると…
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欲深い二匹(※R18)
※晶くんが割と積極的、♡喘ぎ、潮吹きあります ※書きたいところだけ書いた 「可愛い」と耳元で囁かれて、それだけで賢者はくたりと脱力しそうになる。 …