「何が楽しくて、男と海を散歩しなきゃならねえんだろうな」 「そう思うなら、ついてくるのをやめてはいかがです」 「ふん__」 毒島は、潮風になぶられている前髪をか…
いつになく、ひるこの婆あが静かだった。理由は分かっている。美空の尻に見惚れているからだ。 美空が窓際に身を寄せて、向かいのビルの様子を窺っている。その背後にひる…