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アルカヴェ(原神)
部屋に射し込む日差しのまばゆさに、カーヴェは目を覚ました。むずがる赤子のように、顔をしかめては目を擦っている。 彼はタオルケットを目元まで引き上げた。覚醒し…
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銀博♂(アークナイツ)
身支度をするシルバーアッシュの姿を眺めるのが、ドクターのひそやかな楽しみになっていた。 朝、同じベッドで目を覚ました後、シルバーアッシュは仕事用のスーツに着…
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銀博♂(アークナイツ)
またいつものように、シルバーアッシュが突然ロドスを訪ねてきた。手土産を持ってきて。龍門の月餅。紙袋に入ったそれを受け取りながら、「そんなにお喋りする時間はない…
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タル鍾(原神)
「これ、何の音?」 タルタリヤがそう言った。テーブルの対面に座る鍾離がそれに答える。 「弦楽団の演奏だろう。今日あたり、璃月港に寄ると聞いていた」 「へええ、…
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タル鍾(原神)
「寒いね」 公子殿が言う。それをどこか遠く、水槽越しの音のように聞いていた。 「雪は好きだけど、スネージナヤの雪とは違うんだもんな。あっちの方が少し乾いてる。…
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銀博♂(アークナイツ)
私に煙草を勧めたのはテキサスだった。 彼女が人気のない甲板の隅で、ぼんやりと紫煙をくゆらせる姿を以前から時折見かけていた。 「そんなに美味しいものなのかい」…
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銀博♂(アークナイツ)
※博がくたびれた中年の姿をしている設定です 「君か」 目が覚めてすぐ、視界に映るシルバーアッシュの姿に、思わずそう口にしていた。 「起こしたか」 「ううん」 …
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銀博♂(アークナイツ)
ロドス艦内の廊下の隅に、エンヤとエンシアが佇んでいた。 まるでエンシアを慰めるように、身を寄せ合って二人が向かい合っている。彼女たちの服装は普段と違っていた。…
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銀博♂(アークナイツ)
ケルシーという存在は、いついかなる時、どんな場所に立っていても「所在なさげにしている」ことがない。何かしらの使命、もしくは責務があって彼女はここにいるのだと、…
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銀博♂(アークナイツ)
以前から、シルバーアッシュにはある独特な習慣があった。奇癖とも呼べるものかもしれない。それは、ドクターと二人きりになった際に、ドクターの手首を強く掴む、という…